【解決事例】FramePackが起動できない!run.bat 実行時に「Loading checkpoint shards: 25%」で止まる原因と対処法(Windows)

framepackが起動できない 生成AI

AI動画生成ツール「FramePack」をWindowsで実行中、「モデルの読み込み中に処理が停止する」現象に直面しました。本記事では、そのエラー内容と、実際に効果があった解決策を図解付きで紹介します。

❗発生したエラー内容

この状態から何度試しても 25% で止まり、FramePack が起動しない状態が続きました。

🔍 調査・参照したリソース

FramePack GitHub Issues #75

✅ 解決策:仮想メモリ(ページファイル)を50GBに拡張

FramePack の読み込み処理は、GPUのVRAMに加えて、PC本体のRAM、さらには仮想メモリ(ページファイル)を多く消費します。今回は物理VRAMが10GB以上あっても、仮想メモリ不足によりシャードの読み込みが途中で止まっていたようです。

設定手順(Windows 10 / 11)

  1. システムの詳細設定を開く
    スタートメニューで「システムの詳細設定」と検索し、開きます。
  2. パフォーマンス設定へ移動
    「詳細設定」タブ →「パフォーマンス」の「設定」をクリック
  3. 仮想メモリの設定を変更
    • パフォーマンスオプションの「詳細設定」タブ → 仮想メモリ「変更」をクリック
    • 「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外す。
    • 「カスタムサイズ」を選択し、以下を入力:
      • 初期サイズ:51200(MB)
      • 最大サイズ:51200(MB)
  4. PCを再起動
    設定を保存し、PCを再起動してから FramePack を再実行。

チェックポイントシャードとは?

FramePack や他のAIツールでは、モデルファイルが非常に大きくなるため、1つのファイルではなく複数に分割(シャード)して保存・読み込みします。これが**「チェックポイントシャード(Checkpoint Shards)」**と呼ばれる仕組みです。

図解:チェックポイントシャードの構造

チェックポイントシャードの構造

1つの学習済みモデル model.ckpt を、pytorch_model-00001-of-00004.bin のように4分割して管理しています。これにより、以下の利点があります:

  • ファイルサイズ制限への対応(GitHub 等)
  • 並列ダウンロードや再開が可能
  • 一部だけ差し替え・更新が可能
  • 読み込み処理が柔軟になる

ただし、すべてのシャードが正常に読み込まれなければ、モデルは動作しません。今回のように、途中(25%)で止まる場合は、一部のシャードが読み込めない=メモリ不足の兆候と判断できます。

まとめ

FramePackやその他の生成AIツールで同様の症状が出た場合は、まず仮想メモリ設定を見直すことを強くおすすめします。

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