WordPressを使用していると、時に予期せぬエラーメッセージに直面することがあります。「更新に失敗しました。返答が正しい JSON レスポンスではありません。」というエラーは特に混乱を招きやすいです。この記事では、このエラーメッセージの原因と、それを解決するための簡単なステップを紹介します。
「更新に失敗しました。返答が正しい JSON レスポンスではありません。」はなぜ起こる?
ワードプレスの投稿作業中に「更新に失敗しました」というエラーメッセージが表示されることがあります。初めてこのメッセージを見た人は戸惑うかもしれません。
ワードプレスは、記事を書いている間も、自動で内容を保存する機能があります。
この自動保存機能は、サーバーとの通信を行いながら動いています。もし、軽微なエラーが発生すると、ワードプレスはエラーメッセージを表示してしまうのです。
しかし、このエラーメッセージが出ても、実際には記事の内容は保存されている場合がほとんどです。つまり、「更新に失敗しました」と表示されていても、実は失敗していないということがあるのです。
このようにワードプレスの自動保存機能は、たとえ軽微なエラーがあっても安全確保を優先するため、エラーメッセージを出してしまうのです。
「更新に失敗しました」のエラーが出る主な原因
- プラグインが原因
互換性の無いプラグイン同士が干渉している可能性があります。特に、セキュリティ系のプラグインや、キャッシュ系のプラグインが影響している可能性が高いです。 - テーマが原因
使用しているテーマが古かったり、他のプラグインと互換性が無い場合、このエラーが発生することがあります。特に、最近テーマを変更した場合や、テーマを更新した場合に発生しやすいです。 - .htaccessファイルの記述ミス
.htaccess ファイルに誤った記述があると、このエラーが発生することがあります。 - サーバの設定
サーバーの設定によっては、WordPressからの通信を制限している可能性があります。PHP のバージョンや、メモリ制限などが原因で発生することがあります。 - functions.php の記述エラー
functions.phpをカスタマイズしようとした場合にも発生する可能性があります。
functions.phpはワードプレス全体に影響を及ぼすため、別の個所の修正が投稿画面に悪影響をしている可能性があります。
エラーが起こっている原因を突き止める方法
エラーの原因を突き止める上で、ブラウザの開発者ツールを活用するのがおすすめの方法です。
開発者ツールには、ウェブサイトとサーバー間の通信の詳細を確認できる機能があります。例えばChromeブラウザでは、次の手順で確認できます。
- 開発者ツールを開きます
- 「ネットワーク」タブを選択します
- 投稿の保存や更新を行い、エラーが発生するかを確認します
- エラーが発生した場合、ネットワークタブ上で赤字で表示されている項目をクリックします
- 「レスポンス」タブを開くと、サーバーからのエラー理由が表示されます
ワードプレスの場合、サーバーの応答は「JSON」という形式で記述されています。この中の「message」という項目を見ると、具体的にどの部分でエラーが発生したかが分かるでしょう。
エラーメッセージを確認することで、問題の原因がワードプレス自体のプログラムにあるのか、それ以外の要因なのかを切り分けることができます。適切な対処法を見つけるためにも、こうした開発者ツールを上手く活用するのが重要になります。
ケース別の対処法
プラグインの競合を解消する
プラグインの競合は、このエラーの一般的な原因の一つです。解決方法は以下のとおりです:
- ダッシュボードから「プラグイン」-「インストール済みプラグイン」へ移動します。
- 1つのプラグインを無効化します。
- 無効化後にエラーが解消するか確認します。
- エラーが解消しない場合は、次のプラグインを無効化します。
- すべてのプラグインを無効化してもエラーが解消しない場合は、他の原因を検討します。
テーマの問題を調査する
以下の手順で、デフォルトテーマに変更し、エラーが解消するか確認します。
- ダッシュボードから「外観」-「テーマ」へ移動します。
- 現在有効なテーマの「詳細」をクリックします。
- 画面下部の「テーマを無効化」をクリックします。
- デフォルトテーマ(例:「Twenty Twenty-Four」)を有効にします。
- デフォルトテーマでエラーが解消しない場合は、他の原因を検討します。
サーバーリソースの不足を解決する
サーバーのリソース不足もこのエラーの原因となることがあります。特に共有ホスティング環境では、リソースが限られているため、以下の対策を検討してください:
- ホスティングプロバイダの管理画面からPHPのメモリ制限を増やすことができるか確認します。
- サーバーのエラーログを確認し、リソース不足に関連するエラーがないか確認します。
- 問題が解決しない場合は、ホスティングプランをアップグレードするか、より高性能なホスティングオプションを検討してください。
functions.php の修正
ワードプレスをカスタマイズしようとして、functions.phpファイルを編集した場合、投稿画面で「更新に失敗しました」というエラーが発生することがあります。
functions.phpは、ワードプレス全体の動作に関わる重要なファイルです。そのため、このファイルを間違って編集してしまうと、ワードプレスの別の部分に影響が出る可能性があります。
投稿画面はワードプレスの中核機能の1つですから、functions.phpの変更によって、投稿の保存や更新に支障が出るかもしれません。すると、「更新に失敗しました」というエラーメッセージが表示されてしまうのです。
一見、投稿画面とfunctions.phpは直接関係がないように見えますが、実はワードプレスの様々な機能が密接に関連し合っています。そのため、functions.phpの小さな変更が、思わぬ部分に影響を及ぼすこともあるのです。
このようなエラーに遭遇した場合は、functions.phpの変更箇所をよく確認し、必要であれば元に戻すことをおすすめします。それでも解決しない場合は、別の原因を探る必要があるかもしれません。