Android Studioをアップデートしたあとに、「AOP 起動トランスフォーマーの開始に失敗しました」と表示されて起動できなくなることがあります。
このエラーが出ると、再インストールしないと直らないように見えますが、実際には日本語化まわりの設定が原因になっているケースがあります。特に、以前導入した Pleiades が新しい Android Studio と合わず、起動時に失敗することがあります。
この記事では、「AOP 起動トランスフォーマーの開始に失敗しました」と出て Android Studio が起動しないときの原因、まず確認したいポイント、復旧手順、今後の日本語化の考え方までわかりやすく解説します。
「AOP 起動トランスフォーマーの開始に失敗しました」とは?
このエラーは、Android Studio の起動時に追加の Java エージェントや変換処理が正常に動かなかったときに出るエラーです。
FATAL 12:02:53.550 [main] (Pleiades) AOP 起動トランスフォーマーの開始に失敗しました。C:\Users\username\AppData\Roaming\Google\AndroidStudio4.1\jp.sourceforge.mergedoc.pleiades\cache上記ディレクトリーを削除して、起動オプションに -clean を指定して起動してください。 java.lang.IllegalStateException: bootstrap.jar が見つからないため lib ディレクトリーを特定できません。 at jp.sourceforge.mergedoc.pleiades.runtime.LauncherIdeaTransformer.init(LauncherIdeaTransformer.java:46) at jp.sourceforge.mergedoc.pleiades.runtime.LauncherTransformer.(LauncherTransformer.java:68) at jp.sourceforge.mergedoc.pleiades.runtime.LauncherIdeaTransformer.(LauncherIdeaTransformer.java:23) at jp.sourceforge.mergedoc.pleiades.Pleiades.startLauncherTransformer(Pleiades.java:159) at jp.sourceforge.mergedoc.pleiades.Pleiades.premain(Pleiades.java:97) at java.base/jdk.internal.reflect.NativeMethodAccessorImpl.invoke0(Native Method) at java.base/jdk.internal.reflect.NativeMethodAccessorImpl.invoke(NativeMethodAccessorImpl.java:77) at java.base/jdk.internal.reflect.DelegatingMethodAccessorImpl.invoke(DelegatingMethodAccessorImpl.java:43) at java.base/java.lang.reflect.Method.invoke(Method.java:568) at java.instrument/sun.instrument.InstrumentationImpl.loadClassAndStartAgent(InstrumentationImpl.java:491) at java.instrument/sun.instrument.InstrumentationImpl.loadClassAndCallPremain(InstrumentationImpl.java:503)
今回のようにログ内に Pleiades や bootstrap.jar が見つからない と出ている場合は、Android Studio 本体ではなく、日本語化のために入れていた Pleiades 側が新しい IDE に対応できていない可能性が高いです。
つまり、Android Studio のバージョンアップ自体が直接の原因というより、古い日本語化設定が新しい起動構成と噛み合っていないのが本質です。
このエラーが起きる主な原因
Pleiades の日本語化設定が残っている
もっとも多い原因です。以前の Android Studio で問題なく使えていた Pleiades でも、アップデート後のバージョンでは起動時にエラーを起こすことがあります。
vmoptions に javaagent の設定が残っている
Android Studio の起動オプションファイルに、pleiades.jar を読み込む -javaagent の記述が残っていると、起動時にその処理が走って失敗します。
古い設定ファイルやキャッシュが残っている
バージョンアップ後も以前の設定やキャッシュが残っていると、古いプラグイン情報を読みにいって失敗することがあります。
まず最初に確認したいポイント
エラーログに Pleiades と出ていないか
ログの FATAL 行やスタックトレースの中に Pleiades、jp.sourceforge.mergedoc.pleiades、pleiades.jar などが出ていれば、日本語化設定が原因である可能性が高いです。
Android Studio を最近アップデートしていないか
長く使っていなかった環境を一気に新しいバージョンへ上げた場合、以前の日本語化設定だけが取り残されて不具合になることがあります。
再インストールだけで直そうとしていないか
Android Studio を再インストールしても、ユーザー設定領域に残った vmoptions やキャッシュが原因なら、症状が続くことがあります。まずは設定側を確認する方が効率的です。
対処方法
このケースでは、Pleiades を読み込む設定を無効化するのが基本です。
1. Android Studio を終了する
まずは Android Studio を完全に閉じます。起動したまま設定ファイルを触るのは避けてください。
2. vmoptions ファイルを開く
Windows では、次のような場所にある studio64.exe.vmoptions を確認します。
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Google\AndroidStudioバージョン\studio64.exe.vmoptions
環境によってバージョン表記は異なりますが、現在使っている Android Studio の設定フォルダ配下を見れば見つかることが多いです。
3. pleiades.jar を読み込む行を探す
ファイル内にある -javaagent の指定を確認し、pleiades.jar を参照している行を探します。
4. 該当行を無効化する
その行を削除するか、無効化して保存します。これで Android Studio 起動時に Pleiades を読み込まなくなります。
5. 必要ならキャッシュも削除する
エラーメッセージ内に Pleiades のキャッシュディレクトリが出ている場合は、そのフォルダを削除してから再起動した方が安全です。
6. Android Studio を再起動する
設定変更後に Android Studio を起動し、エラーが消えるか確認します。多くの場合はこれで起動できるようになります。
それでも直らないときの確認ポイント
設定ファイルを見ている場所が正しいか
古いバージョンの設定フォルダを見てしまうと、修正しても現在の Android Studio には反映されません。実際に使っているバージョンの設定フォルダを確認してください。
別の Pleiades 設定が残っていないか
vmoptions 以外にも、古い設定やキャッシュが残っていると再発することがあります。エラーメッセージに出ているパスを手がかりに、関連ファイルを見直してください。
Android Studio 本体ではなく日本語化設定が原因かを切り分ける
日本語化設定を無効にした状態で起動するなら、原因は Android Studio 本体ではなく Pleiades 側にあると判断しやすくなります。
今後、Android Studio を日本語化したい場合はどうするか
近年は、JetBrains 系 IDE では Pleiades よりも、公式の言語パックや IDE 側の Language and Region 設定を使う方が自然です。
JetBrains の案内でも、言語パックは Plugins から導入する方法が示されています。また、Android Studio 系でも Language and Region から言語設定へ進む導線があります。
そのため、今から新しく日本語化したい場合は、まず Pleiades 前提で考えるより、現在の Android Studio と互換性のある公式寄りの方法が使えるかを確認した方が安全です。
再発防止のポイント
- IDE を大きく更新した直後は、古い日本語化設定が残っていないか確認する
- 起動オプションファイルに追加した設定は控えを残しておく
- 不具合が出たら、まず追加プラグインや日本語化設定を疑う
- 再インストール前に設定フォルダとキャッシュを確認する
特に、長期間更新していなかった環境では、以前は問題なかった設定が新バージョンではそのまま使えないことがあります。アップデート後の不具合は、まず互換性を疑うのが近道です。
まとめ
Android Studio の起動時に「AOP 起動トランスフォーマーの開始に失敗しました」と出る場合、Pleiades などの日本語化設定が原因になっていることがあります。
- ログに
Pleiadesやpleiades.jarが出ていないか確認する studio64.exe.vmoptionsの-javaagentを見直す- 必要に応じて Pleiades のキャッシュを削除する
- 今後の日本語化は公式寄りの方法も検討する
再インストールだけで直らない場合でも、起動オプションの見直しで解決することは少なくありません。まずは Pleiades を無効化できるかを確認するのがおすすめです。
